
これから家を建てる方やリフォームをする方は、キッチンの素材をどれにしようか迷っている方も多いのではないでしょうか。
デザイン性や機能性など、キッチンの素材によって特徴が異なります。今回は、ステンレスキッチンを他の素材と比較した時のメリットとデメリットについてお伝えしていきます。
ステンレスキッチンの詳細や、他の素材との違いを紹介します。ステンレスキッチンと他の素材との違いも解説しますので、ぜひチェックしてみてください!
・ステンレスキッチンとはその言葉の通り「ステンレス製のキッチン」のことを指します。
ステンレスは耐熱性や衛生面の機能に優れていて、強度も高く丈夫な素材です。そのため、キッチンのシンクだけでなくワークトップのほか、収納の扉などの面材に使用するにも最適な素材の1つです。
・他の素材との違い
ステンレスの他にも、キッチンとして人気が高い素材には人工大理石、人造大理石、セラミック、クオーツなどの素材があります。では、ステンレスキッチンは他の素材のキッチンと比較して何が違うのでしょうか。
まず、人工大理石や人造大理石と比較して異なる点はデザインです。ステンレスキッチンは色はありませんが、人工大理石や人造大理石には様々な色や柄があります。さらに、樹脂を主成分としているため、非常に加工性に優れた素材です。
また、メーカーによってはステンレスキッチンよりも費用が高額になることがありますが、広く流通されている素材の為、コストパフォーマンスに優れた商品も多く、ステンレスと共にキッチンの天板として広く使われている素材です。
セラミックは耐熱性に優れているのが特徴的な素材で、高温の鍋やフライパンを直接置いても問題ありません。また、傷がつきにくく、調味料や料理をこぼしても浸みこみにくい素材です。しかし、価格はステンレス天板と比べてかなり高額になります。
クオーツは天然石のような高級感のあるデザインが特徴の素材です。デザインだけでなく、汚れにくくシミができにくいという実用的なメリットもあります。しかし、一般的にはセラミック天板よりは価格は抑えられますが、ステンレス天板と比べると高額となります。
多くの家庭で導入されているステンレスキッチンですが、メリットはどういったところにあるのでしょう?
ステンレスキッチンの人気が高い理由として挙げられるメリットを紹介します。
・サビにくく耐久性が強い
ステンレスはサビに強く耐久性も高い金属です。衝撃にも強いので、鍋や食器を強く置いても割れる心配はありません。また、衝撃だけではなく熱にも強いのがステンレスキッチンのメリットです。火を使い、熱い鍋を置くこともあるキッチンには最適の素材といえるでしょう。
・汚れを落としやすい
ステンレスキッチンは汚れが浸みこみにくいため、食材をこぼしたり油がはねたりしても掃除がとても簡単です。少しの汚れであれば中性洗剤で落ちますし、それでも落ちない場合はメラミンスポンジやクレンザーを使って汚れを落とすことができます。
・臭いがつきにくい
ステンレスは臭いがつきにくい素材です。
キッチンは料理や生ごみの臭いがどうしても気になる場所です。ステンレスキッチンにすることで、それらの臭いがつきにくく、常に清潔感のあるキッチンを保つことができます。
・害虫の侵入率が他素材のキッチンに比べて低い
ステンレスという素材は医療、飲食店でも使用されるほどに非常に衛生的な素材で、清潔な状態を保つことができるので、ステンレスキッチンは他の素材と比べて、ゴキブリなどの害虫の侵入が圧倒的に少ないといわれています。
・デザイン性が優れている
ステンレスキッチンは機能性だけではなく、デザイン性にも優れています。天板だけはなく、表層の扉や面材もステンレス仕上げにする事で、よりスタイリッシュなキッチンになります。
キッチン廻りのインテリアにも合わせやすいですし、高級感のあるキッチンにしたい方には、デザインの面でもおすすめできる素材といえるでしょう。
・経年変化を楽しめる
ステンレスキッチンは、使い込むほど光沢や表面の質感に変化が出てきます。
新品の状態も綺麗ですが、年数が経ったステンレスキッチンは温かみのある味わいが出てくるため、その変化を楽しんでいる方も少なくありません。
・他の素材との相性が良い
ステンレスはシンプルで無機質な素材の為、木やタイルなどの他の素材との相性も非常に優れています。
インテリアとの相性はもちろん、ワークトップはステンレス、キャビネットは木材、キッチン廻りの壁等にモザイクタイルを施すなど、パーツごとに使う素材を分けることも楽しめます。
ステンレスキッチンのメリットを紹介しましたが、デメリットもあることを理解しておきましょう。
・表面に傷がつきやすい
衝撃に強いステンレスキッチンですが、日々使っているとどうしても表面に細かな傷ができてしまいます。傷がつきにくい加工が施されているバイブレーション仕上というステンレスキッチンもありますので、傷が心配な方は仕上げの加工にも注意して素材を選ぶのが良いでしょう。
傷ができてしまうことは嫌なこととして捉えがちになりますが、一方で愛着のある味わいとして楽しむこともできます。どんな素材でも表面に傷ができてしまうことは避けられないため、傷も味わいと捉えた方が毎日楽しくお料理をすることができそうですね。
・もらい錆がつくこともある
別の錆が移ってしまうことを「もらい錆」といいます。ステンレスはサビにくい素材ですが、鍋ややかんのもらい錆がついてしまうことがあります。
例えば、底にサビがついた鍋をステンレスキッチンの上に長い間放置しておくと、そのサビがキッチンにも移ってしまう可能性があります。もらい錆はクレンザーなどで擦れば落とすことができますが、力が必要な作業になってしまいます。
ステンレスキッチンを使用する際には、できるだけ他のサビに長時間触れないように気をつけましょう。
・年月が経つと光沢が失われる
ステンレスは金属のため、年月とともにどうしても新品の頃のような光沢が失われてしまいます。
しかし、毎日の掃除やお手入れによって光沢を長持ちさせることができます。また、購入したばかりの頃よりも落ち着いた色味になって、かえってお部屋の雰囲気に合うという見方もできます。
・無機質で雰囲気が寂しい
ステンレスキッチンのシンプルな見た目はおしゃれにも見えますが、部屋の雰囲気やインテリアによっては無機質で寂しいイメージになってしまうこともあります。
様々な色を使って温かみのあるキッチンにしたいという方にとっては、オールステンレスのキッチンだと少し寂しく感じてしまうかもしれません。その場合には、パーツごとにステンレス以外の素材を組み合わせて使用するというのも1つの手です。
・高額のものもある
大理石やクオーツと比較すると安価なイメージのあるステンレスキッチンですが、フルーオーダーでの製作や厚みのあるステンレスを使ったり、溶接加工が多い等の形状が複雑なステンレスキッチンは高額になります。
しかし、一般的に相場より高額なステンレスキッチンは耐久性、耐衛生性が高く製作されているため、何十年と長くお使いいただけます。初期投資は高額になりますが、長年使えるという事、経年変化を楽しめるキッチンであれな。決して高くない買い物かもしれません。
いざステンレスキッチンを購入しようと思った時、まず気になるのは価格ですよね。価格はメーカーやグレードによって異なりますが、約60~250万円がステンレスキッチンの費用相場になります。
ちなみに、収納・キャビネット部分なども全てステンレス製の「オールステンレスキッチン」にリフォームする場合は通常のキッチンの2〜3倍の価格になります。
また、この費用に加えて施工費用も必要になるということも念頭に置いておきましょう。
ステンレスキッチンにはシンプルな形状ものからオーダーメイドのものまであります。そのため、コンパクトタイプや低価格な種類の素材を選べば、予算をおさえられるでしょう。
最後に、ステンレスキッチンのメリットとデメリットをまとめてみます。
ステンレスキッチンには以下のようなメリットがありました。
一方、ステンレスキッチンには以下のようなデメリットもあります。
メリットもデメリットもあるステンレスですが、機能面では非常にキッチンに適した素材といえるでしょう。優先したい条件は何かを考えて、自分にぴったりのキッチンを手に入れましょう。